2012年6月6日水曜日

研修医のための実習とカンファレンス 2012.5.22

原則として、第1・第3月曜日には、「実習」を行います。
そして、毎週火曜日は、研修医カンファレンスです。
◆5/21(月)は、実習「末梢血塗抹標本作成」を行いました。
研修医同士で、採血 採血管の確認。各抗凝固薬の特性、検体保存上の注意などを確認
 ↓
自動血球計数器、生化学検査汎用機による分析の原理と実際
※明らかな異常値を示した研修医はいませんでした。良かった、良かった。
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末梢血塗抹標本作成

◆5/22(火)のカンファレンスです。
<Part 1> -------------------------------------------
Case:17歳の男性
主訴:黄疸
   2-3日前から発熱、軽い頭痛があり、近医で”風邪”といわれている。

検査データ:
WBC   6000
RBC   378万
Hb    11.8g/dL
Ht    32.4%
MCV   85.7fL
MCH   31.3pg
MCHC  36.5g/dL(%)
PLT   18.5万
AST   23U/L
ALT   10U/L
T.bil 7.3mg/dL
D.bil 0.6mg/dL
CRP   3.4mg/dL
……その他の検査は省略

Q:可能性が高いと思われれる疾患・病態を(できれば可能性が高いと思われる順に)挙げてみよう!

<Part2>-------------------------------------------
昨日作成した、自分の末梢血塗抹標本を、供覧顕微鏡で鏡検した。
好中球(桿状球、分葉球)
リンパ球
単球
好酸球
好塩基球
を、しっかり鑑別し、自分でカウントできるようになりました。

◆研修医へのプレゼント
臨床検査のガイドライン JSLM 2009 貧血

<2012.5.22> 村上センター長

◆研修医の感想
自分で、自分の末梢血塗抹標本を作りました。学生の時にもやったことはありますが、均等にならすのが、難しかったです。慣れが必要だと思いました。(
自分の血は濃かったです。)
17歳の症例は、赤血球が通常楕円であるのに、先天的にまん丸になっている病気で、Hbの値が貧血で、この後どんどん悪化したことと、黄疸であることがポイントでした。
「日常診療でよくみる貧血」は、鑑別診断のつけ方が勉強になりました。
研修医K